おすすめ本です!
のぞいてみて下さい!
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このコーナーでは、連続講座の講義の中で取り上げられた本を紹介いたします。
2019年の栃木子どもの本連続講座のテーマは「子どもの本の誕生から現在(いま)」です。このコーナーでは講義の中で取り上げられた本をごく一部ではありますが、紹介します。 |
題名 |
作者 |
訳者 |
出版社 |
『ぼくはワニのクロッカス』
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ロジャー・
デュボアザン
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今江祥智・
島 式子 |
童話館出版 |
花の好きなワニのクロッカスは、見た目が怖いのでいつも一人ぼっち。
スイートピー夫妻の農場に闖入したクロッカスは、いろんな動物たちに出会います。
そこで、たくさんの友達ができ、皆の協力で納屋に隠れるが、奥さんに見つかり怖がらせてしまう。クロッカスは奥さんと仲良くなりたい一心で、素晴らしい花束作戦を思いつきます。クロッカスのひとりごと「同じ趣味の友達に出会えたら、世の中ぐんと楽しいもんなんだよな」の一文が深く心にしみます。動物達の表情が愉快。色彩も華やか。是非子どもたちと読んで下さい。
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『ダイシーズソング』
ティラマン家の人々の物語②
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シンシア
・ヴォイト
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島式子
林豊美 |
楡出版 |
「お話を読むとき、たのしみはいくつもあるだろうが、その一つにこの物語を
だれの物語として読むかということがある。(中略)おそらくこの『ダイシーズソング』全編が、寄せ木細工のような物語の世界なのかもしれない。(中略)」と
あとがきの中に書かれているが、私はその中に、読み手の居場所もちゃんとある物語だと思う。時間をおいて読んでも、読み手がすっぽり収まる場所がある、この心地良さは何とも言えない快感だ。ダイシーを一番上に4人の子どもたちは、
父にはさられ、母は精神を病み、食べていくことができなくなった。4人は初めて会うおばあちゃんの家に長い旅をし、おばあちゃんとの生活が始まる。やがて
母の死などもくるめ、おばあちゃんの下で、ダイシーが自分なりの考え方で生活を切り開き、周りの人々や、弟、妹たちと進んでいく。おばあちゃんもすばらしい。いろいろな問題が問いかけられるが、むこうに灯りがみえるいい物語だ。
「ティラマン家の人々の物語」はシリーズになっており、ぜひ、シリーズの翻訳・出版を強く希望します。 |
題名 |
作者 |
訳者 |
出版社 |
『金のがちょうのほん
―四つのむかしばなし』
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レズリー
・ブルック |
瀬田貞二・
松瀬七織 |
福音館書店 |
この本にはよく知られた昔話、「三びきのくま」「三びきのこぶた」「金のがちょう」「親ゆびトム」の4つの楽しいお話が詰まっています。原作は、イギリス現代絵本作家レズリー・ブルックが手掛けた、1904年の作品です。
表紙から裏表紙に至るまで、イラストのみで物語られているストーリーがたくさんあります。口絵から既にお話の世界が始まっていますが、調度品の絵柄や登場人物の表情などにもこだわりとユーモラスを感じます。何度読んでも発見のある絵本で、隅々まで存分に楽しめる1冊です。
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『かしこいビル』
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ウィリアム・
ニコルソン |
松岡享子・
吉田新一 |
福音館書店 |
メリーはおばさんから招待状をもらい、出かける準備を始めます。大切なおもちゃや身の回りのものなどを1つずつトランクに詰めていくのですが、なかなか収まり切りません。何度も入れては出してを繰り返しているうちに、何と、お気に入りの近衛兵人形「かしこいビル」が置き去りに。でも、そこは「かしこいビル」のこと。走りに走ってメリーを追いかけていきます。
イギリスの古典絵本、ウィリアム・ニコルソンの1926年の作品です。今なお色あせることのない1冊です。
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連続講座〈絵本の愉しみ)
『イギリスの絵本』
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吉田新一 |
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朝倉書店 |
上巻の副題は「伝統を築いた作家たち」、イギリス絵本前史からランドルフ・コールデコット、レズリー・ブルック、ウィリアム・ニコルソン、ビアトリクス・ポターを取り上げています。
絵本を横に置いて、じっくり見ながら読みたい本です。日本語訳の出ていない本の紹介もいくつもあって、興味がつきません。
下巻の副題は「伝統を引き継いだ作家たち」で、エドワード・アーディゾーニ、ジョン・バーニンガム、その夫人ヘレン・オクセンバリー、クエンティン・ブレイク、そしてビアトリクス・ポターの(2)。
今回の講座の内容と重なる所も多くもう一度味わえるし、そうでない部分もたくさんあって、絵本の愉しさが満載の貴重な本です。
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題名 |
作者 |
訳者 |
出版社 |
『あひるのジマイマのおはなし』
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ビアトリクス・
ポター
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いしいももこ |
福音館書店 |
あひるのジマイマは、自分で卵をかえしたいのに家の女主人が卵を抱かせてくれないのを不満に思っていました。そこで、家から離れたところで、卵を産もうと、巣を作るのに良い場所を探し回りました。そして、森の中で新聞を読んでいる長くて太いしっぽを持った紳士(実は狐)に会います。紳士は自分の薪小屋に案内してくれ、そこでジマイマは卵を産みますが・・・・。
正置先生は『ピーターラビット』のシリーズを読むと、どの作品も、「生きること」と「命を失うこと」が紙の裏表のような危うさを孕んで描かれています。それが、しかも、「子どもの本」として。人生には分岐点があり、一つの道は安全な道、もう一つの道は危険な道です。“危ない”とわかっていても、そちらを選ぶ人にとっては自分にとってやむにやまれない道だとわかるのです。絵本24冊を読んでみてください。子どもたちと一緒に、あるいは一人で、読んでみてください。 とおっしゃっていました。
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『妖精のキャラバン』 |
ビアトリクス・
ポター |
久野暁子 |
福音館書店
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イギリスの田舎を舞台に、動物たちの奇妙な巡回サーカス一座が繰り広げる愉快で不思議な物語です。
天竺ネズミのタッペニーが、仲間のいたずらによって家を出なくてはならなくなるところから物語は始まりますが、サーカス団と出会ったことから一座に入り、やがてサーカス団一座の全員に焦点があてられ、読み進めるうちに一緒に旅をしている気分になります。
「ピーターラビット」シリーズの作者ビアトリクス・ポターによる長編動物ファンタジーです。
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『ウォルター・クレインの本の仕事:絵本はここから始まった』
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正置友子 |
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青幻舎 |
2017年に滋賀県立近代美術館と千葉市美術館の2館で、クレインの展覧会が開かれました。この本を手に取ってご覧になれば、「ああ、実物を見たかった」と思う事でしょう。
19世紀後半ヴィクトリア時代、クレインはエドマンド・エヴァンス(彫刻師)と出会ったことで、カラー印刷の品質向上、デザイン性に富んだ素晴らしい絵本を製作した。
眠り姫・ジャックと豆の木・美女と野獣/赤頭巾ちゃんなど是非に見て欲しい
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『かいじゅうたちのいるところ』
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モーリス・ センダック |
じんぐうてるお |
冨山房 |
いたずらっこのマックスは、オオカミのぬいぐるみを着て大暴れ。怒ったお母さんに夕飯抜きで放り込まれた寝室は、いつの間にか森に姿を変え、波の音が聞こえてくる、ボートに乗って着いたところは「かいじゅうたちのいるところ」・・・ そこでかいじゅうの王様になり歌い踊り、寂しくなってボートで戻ってきたら、そこはいつもの寝室で温かい夕飯が置いてあった。
図書館に来る子どもたちと、理屈抜きで楽しんできた一冊です。
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『いないいないばあ』 |
松谷みよ子
瀬川康男
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童心社
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1967年に出版され、昨年50周年を迎えました。100万部以上出版され、赤ちゃん絵本の中でも超ベストセラーです。赤ちゃん絵本の草分け的存在であり、その後の赤ちゃん絵本のモデルにもなりました。松谷さんは「美しい日本語を伝えたいし、良い絵本で育てたい、妥協のない文と絵でね。赤ちゃんの文学というか赤ちゃんにとってのお話しの必要性、可能性を感じて絵本を作った」とおっしゃっており、「自分の赤ちゃんのために最高の絵本を」という気持ちがあったからではないでしょうか。その後の50年間に、100点以上の「いないいないばあ」絵本が出版されていますが、松谷―瀬川コンビの『いないいないばあ』を芸術的に追い越すものは出ていません。絵本の『いないいないばあ』は、子どもたちが、芸術や文化の領域に初めて導き入れられる本です。 (講師 正置友子氏のレジュメより抜粋) |
『保育のなかの絵本』
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正置友子・
大阪保育研究所
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かもがわ出版 |
この本は、保育のなかに絵本を!という思いを込めて作られました。幼いころに読んでもらった絵本は、その人の一生の宝物になります。
乳幼児期は、一生の中で一番大事な時期です。その人生の土台作りに大いに役立つのが絵本です。保育の現場で活かされた絵本の数々を丁寧にわかり易く、事例をあげて一冊一冊を紹介しています。
幼稚園、保育園などで読み聞かせをする方々におすすめの本です。
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