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おすすめ本です!
のぞいてみて下さい!



このコーナーでは、連続講座の講義の中で取り上げられた本を紹介いたします。
                
2015年の栃木子どもの本連続講座のテーマは「アメリカの子どもの本」です。このコーナーでは講義の中で取り上げられた本をごく一部ではありますが、紹介します。
                        




おすすめ本




2015年=アメリカの子どもの本=
吉田新一氏の講座
題名  作者  訳者  出版社
海べのあさ

 ロバート・
マックロスキー
 石井桃子 岩波書店
海べのあさ』は家族の生活が愛情深く描かれています。
原書のタイトルは<メイン州でのある朝>。メイン州は家族の夏の住まいがあるところでした。家族はマックロスキー夫妻と長女サリー、妹のジェインとペットの犬と猫です。
ある朝、歯がぐらついていることを発見したサリーは、お母さんに報告します。お母さんは、「サリーが大きな子になったというしるしなのよ。」とはなしてくれます。サリーははまぐりをとっているお父さんにも知らせに行きます。はまぐりをとっている間に歯がなくなってしまいました。みつかりません。カモメの羽が一枚落ちているのを見つけて、歯の代わりに秘密のお願いをします。
家に帰ると、お母さんからお買いものを頼まれ、おとうさん、ジェインと一緒にボートで港のお店に出かけます。さて、故障したボートを直す修理工場でサリーは、捨てられたプラグを拾って、ジェインの分のお願いをします。二人のお願いは叶うのでしょうか。絵のなかには、言葉以上のものがたくさん書かれていて、私たちを幸せにしてくれます。




清水眞砂子氏の講座
題名  作者  訳者  出版社
魔女ジェニファーとわたし

 E.L.
カニグズバーグ
  松永ふみ子 岩波少年文庫
ハロウィンの日、転校生のエリザベスは「私は魔女よ」と称するジェニファに合います。エリザベスは、頭が良くて、読書家で、空想の世界を作って行ける強い個性のジェニファに魅かれ、ジェニファの「魔女ごっこ」の世界に引きずり込まれていきます。
 本物の魔女と魔女見習いという二人の「ごっこ」の関係は、エスカレートし、「ごっこ」の殻は容易に壊れない堅固なものになっていくのですが、やがてその殻に収まりきれなくなった二人の心は……。
 孤独、憧れ、戸惑い、誇りなど思春期に入りかけた少女の心を、実に見事に描いています。そしてエリザベスやジェニファをとりまく他の少女たちの、陰湿ないじめにも、「仕返しはちょっと、しゃれて、スマートにね」などと処方箋が用意されると、少女たちの重苦しい日常も、からっと明るく開放されます。生きづらさや悩みをかかえた思春期の子どもたちにとってお勧めの本です。きっと生きるヒントを見つけることができるでしょう。
 清水眞砂子先生一押しの、小学生高学年以上中学生向きの本です。


金原瑞人氏の講座
題名  作者  訳者  出版社
リンドバ-グ
空飛ぶネズミの大冒険
 ト-ベン・
ク-ルマン
  金原瑞人 ブロンズ新社
   1927年、リンドバ-グが初の大西洋横断飛行に成功する15年前の1912年、ハンブルグに知りたがり屋のネズミが住んでいた。彼は人間の図書館で何日も本を読みふけっていた。仲間の所に戻るとネズミは一匹も居ない。「バネ式ねずみ取り」が発明され、犠牲になりたくない仲間たちは、自由を求めてNYへ旅立つて行ったに違いないと考えた子ネズミは、仲間を追って港に向かうが、ネコに阻まれ乗船出来なかった。
 「そうだ!大西洋を飛んでいこう」と思った子ネズミの試行錯誤が始まった。一回目、二回目と失敗した。ある霧の濃い日、街で一番高い教会からから飛び立ち、西を、NYを目指して飛行を続ける子ネズミの壮大な冒険物語。
 ト-ベン・ク-ルマンの初の絵本で、2014年ドイツ語と英語で刊行され、その後、20の言語で翻訳されて、世界中で話題となっている。

さよならを待つふたりのために
 ジョン・グリ-ン 金原瑞人・竹内茜   岩波書店
   ヘ-ゼル・ランカスタ-はインディアナポリスに住む、賢いけれど皮肉っぽい性格の17歳の女の子。甲状腺癌を患い、肺にも転移している末期患者。今は薬のお陰で深刻な状況を免れているが、何処へ行くにも酸素ボンベが必要で、学校へも通えず、友人も出来ず、毎日同じ本ばかり読んでいる。心配した母親は、癌患者の支援団体へ行って友達を作ることを勧める。渋々参加した癌患者の集会で、骨肉腫で足を失い、病気を克服したオ-ガスタスと出会った。18歳のオ-ガスタスは、ク-ルなヘイゼルに一瞬で恋に落ち、ユ-モアセンスが似ている二人は間もなく惹かれ合う仲となる。
 数週間後、オ-ガスタスからヘイゼルに最高のサプライズが贈られる。なんと彼女が敬愛する作家ピ-タ-・ヴァン・ホ-デンに会いにアムステルダムに行くということだった。
 ヘイゼルの医療チ-ムは、アムステルダム行きに難色を示したが、説得の末やっと行けることになり、二人は作家に会うためにオランダへ旅発っていったが・・・・・。

サリンジャ-に、
マティ-ニを教わった

 金原瑞人    潮出版社
   著者は、翻訳生活30年。450冊に及ぶ海外文学を翻訳し、雑誌や新聞での旺盛な書評活動でも良書を紹介している。10年前から月刊雑誌「小説すばる」に「僕が次に訳したい本」というタイトルで100回にわたって連載したもののなかから37編を収録した。
第1章 翻訳者の忙しい日々
    (僕が次に訳したい本・そもそも、YAとは「問題小説」であったほか)
第2章 物語は時代や国境を越える
    (神なき国のファンタジ-・「ハムレット」はお好き・少年よ、書籍を抱け!ほか)
第3章 出会いはいつも本とともに 
    (サリンジャ-に、マティ-ニを教わった・僕が出版社に持ち込みする理由ほか)
 YA小説の翻訳を手がけている著者が、共訳の著書が多いのはなぜだろうとおもっていたが、第1章「翻訳家の忙しい日々」の中の、「使えない言葉」で疑問は解決など、ばらばらだった知識が意外な点で結びついたりと、いろいろな楽しみ方が出来ます。
当代随一の翻訳家の縦横無尽のおまちゃ箱のようなエッセイ集です。
   



題名  作者  訳者  出版社
どろんこのおともだち
 バーバラ・
マクリントック
  福本友美子 ほるぷ出版
   ある日、シャーロットにおばさんから小包が届きました。リネンのフリルがたくさん付いたきれいなお人形。どろんこあそびやきのぼりの大好きなシャーロットの部屋には、お人形はひとつもありませんでした。さて、シャーロットはそのお人形をつれて、一緒にどろんこあそびを始めました。男の子たちと一緒にワゴンに乗って競争し一等賞にもなりました。あんまり良い日なので、シャーロットはお人形をポケットに入れて、木にのぼりお人形に遠くの景色を見せてやろうとしました。そのときです・・さあ大変!何が起きたでしょう。女の子の固定的なイメージを払拭する、明るく愉快なおはなし。室内の様子など、美しく描かれた細部も見所です。
ときめきのへや
 セルジオ・
ルッツィア
福本友美子   講談社
   ものを集めるのが大好きなもりねずみのピウスの家には、いちばん広い部屋の棚に、拾ったものがひとつひとつ飾られています。ピウスはここを「ときめきのへや」とよんでいました。このすばらしい宝物を見せてもらおうと、いろいろなひとがやってきました。ところが、みんなは部屋の真ん中に飾ってある灰色の小さな石ころを、つまらないから捨てるように言いました。それは、一番初めに見つけて、一番初めにときめきの部屋にかざったのでした。ピウスはがっかりして、その石ころを捨ててしまいます。そして、もう何も集めようとせず、宝物はみんなにあげてしまいました。何をする気もなくなったピウスは、これからどうなってしまうのでしょう。すももいろの表紙に立つピウスの、何かを訴えている表情がとても印象的です。





                            


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