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おすすめ本です!
のぞいてみて下さい!


栃木子どもの本連続講座の今年のテーマは「ロシアの子どもの本」です。


このコーナーでは、連続講座の講義の中に取り上げられた本を、ごく一部ではありますが、講座の順に取り上げ、紹介していきます。
                        おすすめ本
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3:児島宏子氏の講座
4:伊東一郎氏の講座

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『おしゃべりはえの子ぶんぶんこちゃん』  
チュコフスキー /作
ミトゥーリチ/絵
佐伯靖子/訳
新読書社



 ロシア語でハエは女性名詞だそうですので、この主人公のハエは女の子です。ぶんぶんこちゃんの誕生日に、のみやごきぶり、みつばちのおばあちゃん、びじんのちょうちょなどむしたちがお祝いに。ところが、くものしわくちゃじじいにぶんぶんこちゃんがつかまってしまいます。そこに颯爽と現れたのが、かわいいかのぼうや。かは男性名詞です。さあ、どうなる?ぶんぶんこちゃん!ミトゥーリチの絵は、とてもおしゃれで素敵です。


『子どもに語る ロシアの昔話』  
N伊東一郎 /訳・再話
茨木啓子/再話
こぐま社


この本は、19世紀にはじめて本格的なロシア民話集を出版したアレクサンドル・アファナーシエフの『ロシア民衆昔話集』の中から色々なジャンルの13編のお話を収録しています。バーバ・ヤガーや火の鳥、不死身のコシチェイなど不思議な者達が登場し、勇敢な王子や美しい王女が奇想天外な冒険をする魔法昔話を始め、動物昔話や普通のおじいさんやおばあさんが主人公の話など、おもしろくて楽しいお話がいっぱいです。
ロシアでは文字がつかわれるようになったのがおそく、17世紀ごろまで、ロシアの人々にとって、楽しみのための文学は昔話だけだったのです。それで、口承の言葉の芸術が豊富に残っており、この本も、もともとの昔話の語り口を尊重して書かれています。しかも、語りの名手茨木啓子氏による「お話を語る人のため」のアドバイスまでついており、聞いて分かりやすい文章で、語りだけでなく、読み聞かせにもぴったりです。
読んであげるなら4、5才から、自分で読むなら小学中学年以上。


森は生きている
サムイル・マルシャーク
ワルワーラ・ブブノワ/絵
湯浅芳子/訳                 
岩波少年文庫

森は生きている』は原題を『十二ケ月』(1943年)といい、湯浅芳子が1953年に岩波少年文庫のために訳した時の題名です。
  マルシャークはこれを戯曲として書き、当時のソビエトはもちろん日本でも何度も上演されました。この作品は、マルシャークがスラヴの『十二ケ月物語』を聞き、それを基にかかれたもので、大晦日の晩に一月から十二月までの月の精が森の中に集まるという言伝えを下敷きにしています。
  きまぐれな14歳の女王が「新年までにマツユキソウをとどければ褒美をとらせる」というおふれをだしますが、マツユキソウは4月に咲く花です。
そこでまま母とその娘はままむすめを森に探しに行かせ、十二月の精に会えたままむすめはマツユキソウを手に入れることができました。女王にその場所を案内するように言われますが、十二月の精との約束を守り、マツユキソウを見つけた場所を教えない。
厳寒の森の中で、やがてまま母とその娘は犬にされてしまいます。十二月の精はみんな順番におくりものを持って、今や女主人となったままむすめの家にお客に行くと約束をします。

 






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